日本で取得した特許権などの知的財産権は日本においてのみ有効です。従いまして、外国で御社の製品の製造・販売・輸出などされる場合には、御社の技術を模倣から守るためにその国において特許などの権利を取得しておく必要性があります。
外国特許出願の形態は2つあり、
- (1)比較的移行国が少ない(1又は2か国)の場合にはパリ優先権による外国特許出願
- (2)移行国が比較的多い場合や移行国が未だ明確に決まっていない場合、或いは外国出願に要する費用の発生をできるだけ遅らせたいような場合には特許協力条約(PCT:Patent
Cooperation Treaty)に基づく国際出願、が有効です。PCT出願の審査手順に関してはこちらをご参照下さい。
なお、PCT締約国は2016.9月現在151カ国です。
弊所の弁理士は、多くの外国特許出願(200件以上)を経験してきました。主に、米国、中国、欧州ですが、その他、例えば、ロシア、インド、韓国、台湾、インドネシア、ブラジル、フィリピンなども経験し、多くの国で権利化に導きました。また、それらの経験に基づいて各国法にも精通しております。相談は無料です。是非一度お気軽にご連絡ください。
例えば、特許明細書A4で8~10枚程度、図面8~10枚程度の典型的な量の国内特許出願(日本語文字数12,000程度)に基づいて、優先権主張をしてPCT国際出願をする場合の費用のサンプルモデルです。
項目 |
料金 |
備考 |
出願時基本手数料(優先権主張手数料含み) |
¥70,000+税 |
優先権主張手数料、電子出願手数料を含んでいます。 |
特許庁印紙代 |
約¥190,000円(内訳による) |
用紙計30枚以内で、オンライン出願した場合です。個人事業主様、中小企業様には更に庁費用が約1/3程度(約¥70,000)になる減免制度がございます(2017.4現在)。 |
※弊所の特長といたしまして、下線で示す費用に関しましては、国内出願と外国出願とのセットでのご依頼の場合には更に10%ディスカウントさせて頂きます。
アメリカ特許出願における審査手順に関してはこちらをご参照ください。
アメリカの特許法には日本の特許法と異なる点が多々ございます。例えば、クレーム発明の有効出願日の1年以内に発明者によって開示がなされた場合、その開示は発明の先行技術とはなりません(ワンイヤールール)。また、クレームの作成が不要で必要書類が簡略された仮出願制度(出願日から1年以内に通常の特許出願をする必要性があり)などがございます。
また、原出願の明細書等に開示された範囲で行う継続出願(CA:Continuation Application)、原出願の明細書等に開示された範囲に新規事項を追加できる一部継続出願(CIP:Continuation-in-part
Application)、最後のオフィスアクションが取り下げられた状態で審査が継続される継続審査請求(RCE:Request for Continued
Examination)など日本とは異なる多々の制度がございます。
弊所の弁理士は多数のアメリカ出願とともに、このような各種制度を利用したアメリカ出願の経験を有しておりますので最も有効な制度で保護できるようにご提案させて頂きます。安心してお任せください。相談は無料です。是非お気軽にご相談・お問合せ下さい。
例えば、特許明細書A4で8~10枚程度、図面8~10枚程度の典型的な量の国内特許出願(日本語文字数12,000字程度、翻訳後の英文単語数5,500)のPCT国際出願をアメリカ移行する場合に発生する費用のサンプルモデルです。
また、アメリカだけでの権利化などパリ優先権主張でアメリカに直接出願する場合には、上記PCT国際出願が不要となりますので下記の4つの費用のみとなります。
項目 |
料金 |
備考 |
移行時基本手数料 |
¥70,000+税 |
早期審査(PPH)を請求する場合には更に¥30,000要します。また、左記金額には優先権主張手数料が含まれております。 |
翻訳料金 |
¥143,000円+税 (英単語数5,500の場合) |
26円/word(Eng)の料金で日⇒英の翻訳をご提供致します。 |
現地代理人費用 |
$750+諸費 |
比較的安くて品質の良い仕事をする事務所を技術分野によって選定します。 |
米国特許庁費用 |
$1,600 |
個人事業主様や中小企業様の場合(small entity)には半額$800となります。 |
※弊所の特長といたしまして、下線で示す費用に関しましては、国内出願と外国出願とのセットでのご依頼の場合には更に10%ディスカウントさせて頂きます。
※上記モデルケースの分量で国内特許出願を済ましている状態で、①優先権主張をしたPCT国際出願、及び②このPCT国際出願のアメリカ移行のご依頼があった場合、弊所費用の総計は約255,000円+税(10%ディスカウント後)となります。お客様においては、この料金にプラスして、米国での費用$2,400程度(中小企業様だと$1600程度)が発生します。従って、概算すると、上記モデルケースの国内特許出願の分量であれば、企業様であれば50万円程度、中小企業様であれば45万円弱で①国内出願に基づく優先権主張をしたPCT国際出願をし、②そのPCT国際出願をアメリカ出願に移行できます(国内出願の分量に応じて変動有り)。なお、外国への依頼ですので、海外送金時には手数料¥5,000が別途発生します。その点ご承知おき下さい。
中国特許出願における審査手順に関してはこちらをご参照ください。
中国特許の審査では、方式(初歩)審査、実際審査があり、日本と同様に実体審査を行うには審査請求が必要です。審査請求は、優先日(日本では出願日)から3年以内にする必要があります。中国においては、方式審査が完了した後、実体審査に移行する旨の通知が発せられます。日本での補正クレームに合わせるなどで自発補正をする場合には、審査請求と同時、又は実体審査に移行する旨の通知を受けた日から3ヵ月以内にする必要があります。
中国では、模倣品被害などに遭わないためなど早期に権利化を希望する場合には、実体審査請求を行うと同時に早期公開請求をすることが有効です(権利化までの期間を約1年間短縮できます)。また、中国においては、実用新案権は特許権と同じように強力な権利であり、実用新案の出願数は特許出願の出願数とほぼ同じ(2014年度は共に90万件程度)であり、実用新案権の出願がかなり少ない日本とは全く異なる状況にあります。また、実用新案出願は初歩審査のみで無審査で登録されるために費用が安く、模倣品排除のために早期権利化を図るという点では有効です。
また、中国における模倣品被害を防止するためには意匠権の取得も有効です。中国においては意匠権の出願数もかなり多いです(2014年度は約60万件)。なお中国における意匠権取得の詳細はこちらをご参照下さい。
弊所の弁理士は中国での権利化に数多くの経験を有しておりますので最も有効な制度で保護できるようにご提案させて頂きます。相談は無料です。是非お気軽にご相談・お問合せ下さい。
例えば、特許明細書A4で8~10枚程度、図面8~10枚程度の典型的な量の国内特許出願(日本語文字数12,000程度、翻訳後の中文ワード数9,000程度)のPCT国際出願を中国移行する場合に発生する費用のサンプルモデルです。
また、中国だけでの権利化の場合には、上記のPCT国際出願をする必要がありません。パリ優先権主張で中国に直接出願することにより発生する費用は、下記4つの費用のみとなります。
項目 |
料金 |
備考 |
移行時基本手数料 |
¥70,000+税 |
早期審査(PPH)を請求する場合には更に¥30,000要します。また、左記金額には優先権主張手数料が含まれております。 |
翻訳料金 |
¥144,000円+税 (中文ワード数9,000の場合) |
16円/word(中文)の料金で日⇒中の翻訳をご提供致します。 |
現地代理人費用 |
約¥70,000+諸費 |
比較的安くて品質の良い仕事をする事務所を技術分野によって選定します。おおよそ4,000元~5,000元の範囲です(分量による)。 |
中国特許庁費用 |
約¥60,000 |
出願料950元、優先権主張80元、実体審査請求料2500元の合計で計算(2017.4現在1元約16円で計算) |
※弊所の特長といたしまして、下線で示す費用に関しましては、国内出願と外国出願とのセットでのご依頼の場合には更に10%ディスカウントさせて頂きます。
※上記モデルケースの分量で国内特許出願を済ましている状態で、①優先権主張をしたPCT国際出願、及び②中国移行のご依頼のあった場合には、弊所費用の総計は約255,000円+税(10%ディスカウント後)です。これに、お客様においては更に中国での費用約15万円程度が発生します。従って、概算しますと、40万円程度で①国内特許出願に基づくPCT国際出願、及び②そのPCT国際出願を中国出願に移行できます。また、外国での権利化が中国1か国のみの場合にはPCT国際出願をする必要がなくパリ優先権による中国出願のみで良く、その場合には上記表の4つの合計額の約35~40万円程度で中国出願を行えます(国内特許出願の分量に応じて変動有り)。なお、外国への依頼ですので、海外送金時には手数料¥5,000が別途発生します。ご承知おき下さい。
ヨーロッパ特許出願における審査手順に関してはこちらをご参照ください。
ヨーロッパの審査においては、欧州特許条約EPC(European Patent Convention)があり、これは、発明に対して特許を付与するための、欧州の締約国に共通な法律体系を設立するための条約であります。この欧州特許条約によって付与された特許は、各締約国において各々効力を有し、各国によって付与された国内特許と同一の条件下に置かれます。
欧州での特許出願は、ミュウヘンの欧州特許庁EPO(European Patent Office)に対して出願され、この欧州特許庁の調査部により独自のサーチレポート(調査報告書)が作成されます。EP国際出願においては、仮に日本において国際調査報告が作成されているような場合においても独自に調査がなされます。サーチレポートには先行技術がリストされます。また、見解書が添付され、この見解書には発明の特許性(新規性、進歩性、産業上の利用可能性)の有無に関しての見解が示されます。
出願人は、サーチレポートに応答する義務があり、審査請求はサーチレポートの公開後6か月以内に行わなければなりません。この期間内に審査請求を行わないと、出願が取り下げられたものとして扱われます。
審査請求をすると、欧州特許庁から発明が特許要件を満たしていないと認定された場合には、出願人に対して局通知(OA:Office Action)が送付され、意見が求められます。出願人はOAに対して指定期間内(通常4か月)に意見書や補正書で応答できますが、日本とは異なり、この局通知の発行回数には制限がありません。
特許要件が満たされると、特許可能なテキストが通知され、出願人が所定期間内に特許付与料などを納付して、他の2つの公式言語によるクレームの翻訳を提出することで、特許付与の公告がされ、明細書などが公表され、異議申し立てなど問題がなければ特許証が交付されます。
例えば、特許明細書A4で8~10枚程度、図面8~10枚程度の典型的な量の国内特許出願(日本語文字数12,000程度、翻訳語の英文単語数5500)のPCT国際出願をヨーロッパ移行する場合に発生する費用のサンプルモデルです。
項目 |
料金 |
備考 |
移行時基本手数料 |
¥70,000+税 |
左記金額には優先権主張手数料が含まれております。また、特許査定後の各国移行時には¥50,000/国の手数料が発生します。 |
翻訳料金 |
¥143,000円+税(米国出願などで英文作成している場合には不要) |
26円/word(Eng)の料金で日⇒英の翻訳をご提供致します。米国移行を伴うなど既に英文がある場合には左記翻訳料金は不要となります。特許査定後には特許請求の範囲のドイツ語とフランス語の翻訳が必要となります。 |
現地代理人費用 |
約€850+諸費 |
比較的安くて品質の良い仕事をする事務所を技術分野によって選定します。 |
欧州特許庁費用 |
約€3,800 |
独仏英の3カ国を想定しています。 |
※弊所の特長といたしまして、下線で示す費用に関しましては、国内出願と外国出願とのセットでのご依頼の場合には更に10%ディスカウントさせて頂きます。
※上記モデルケースの分量で国内特許出願を済ましている状態で、①優先権主張をしたPCT国際出願、及び②EP移行のご依頼のあった場合には、弊所費用の総計は約255,000円+税(10%ディスカウント後)です。お客様においては、これにプラスして欧州での費用€5,000程度が発生します。また、欧州での権利化には欧州特許庁で特許査定が下りた後、各国に移行する際にも翻訳料、代理人手数料などが別途発生しますので合計では比較的高額な費用を要します。なお、外国への依頼ですので、海外送金時には手数料¥5,000が別途発生します。ご承知おき下さい。
弊所の弁理士は、例えば、ロシア、インド、韓国、台湾、インドネシア、ブラジル、ベトナム、フィリピンなども経験し、多くの国で特許を権利化に導きました。また、多くの国の外国代理人と提携しております。
特に、東南アジアなどのアジア諸国においては日本の審査結果がそのまま採用される国が多いために、外国であっても日本の審査結果次第では早期審査請求(PPH)をすることが有効です。また、韓国、タイ、インドネシア、イタリア、スペインなどに移行する際には全文をその国の言語に翻訳する必要があるために翻訳料も発生します。
このような国に特許出願する場合に発生する主な費用は以下の通りです。お客様より特許権が必要な外国をご教示頂ければ、出願前に現地代理人費用をも含めた概算費用をご提示致します。その点はご安心ください。
- 弊所基本手数料 7万円
- 翻訳料(その国がその国の言語での訳文を要求する場合)
- 現地代理人手数料など
弊所は、JETROや各都道府県の公益財団法人が行う外国出願費用の助成(中小企業等外国出願支援事業)の申請経験がございます(2017年度2件:結果 後日通知→結果はこの記事をご参照のこと))。この制度を利用することにより、中小企業者が外国出願する際に要する費用の半分(最大150万円まで)が援助される可能性がございます。
弊所の弁理士はこのような支援制度の申請経験を有しておりますのでお客様に対して最も有効な制度で外国出願できるようにご提案させて頂きます。相談は無料です。是非一度お気軽にご相談ください。